個展を開催する知人や友人ーのお祝いとして花を贈りたいけれど、そもそも「花を贈ってもいいのか」そして「どんな花を選べばいいのか」で迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
心を込めて作られた作品を展示する個展に相応しい花を選ぶポイントやマナーをご紹介します。
個展で花を贈るのはあり・なし?
個展の祝いに花をセレクトする方は少なくありません。オーソドックスな贈り物として無難な選択でもありますし、会場を彩ってくれる花は個展の主催者から喜ばれる贈り物の代表選手と言えます。
ですので、花を贈ることそのものが失礼にあたるケースはほとんどありません。
ですが、例外的に、主催者から「花はご遠慮いただきたい」という意思表示がある場合や、個展会場がコンパクトで小ぶりなアレンジメントフラワーでもスペースを取れないという場合などは、花以外の贈り物を選ぶようにしたいですね。
個展の雰囲気を盛り上げてくれる花を贈るためにはいくつかのポイントとマナーがありますので、確認しましょう。
個展では、どんな花が喜ばれるの?
アレンジメントフラワー
アレンジメントフラワーとは、バスケットや箱などに吸水性の高いスポンジを入れ、水を含ませて花を挿してアレンジしたものです。
アレンジメントフラワーの歴史は以外にも古く、古代エジプトやギリシャにまでさかのぼることができます。昔から花は、装飾品や贈り物、お祝い、宗教的な儀式や行事などでも使用されてたという歴史があります。
中でもアレンジメントフラワーは、16世紀頃にヨーロッパの帰属の間でポピュラーなものになりました。そのフラワーアレンジメントが日本に伝わり、もともと日本にあった生け花の文化に浸透していきました。
このような歴史があるアレンジメントフラワーは、祝いの花としてとても好まれます。贈る側としては、予算の幅が広く、そして、アレンジも多様ですので贈りやすいという魅力があります。
容器になるバスケットや箱の形状や種類、色やラッピングの方法で様々なアレンジが可能なアレンジメントフラワーは個展の雰囲気に合わせることも容易で、贈る相手に合わせやすいのが魅力です。
また、どこにでも置くだけで飾れますし、スポンジに水を足すだけで数日間は花を楽しむことができるという手入れの簡単さもあります。
個展の期間が数日間で、その期間中に花が持って欲しいという場合や、個展の会場がコンパクトという場合に向いています。
アレンジメントフラワーの予算は5000円から20000円程度です。低予算でも用意できますし、大型のバスケットにたくさんの花を飾ってゴージャスなアレンジメントフラワーにすることもできます。
どんなアレンジメントフラワーにするか、バスケットや容器はどうするかをフラワーショップを打ち合わせして、イメージに合うものをオーダーしましょう。
スタンド花
スタンド花とは、祝いに贈られるアレンジメントされた花の中でもスタンドを使用して作られるもので、ひときわ豪華で目を引く存在です。大きめのアレンジメントになることが多く、花やかな雰囲気で会場を彩ってくれます。
スタンド花には、1段タイプのものと2段タイプのものがあり、2段タイプのものの方がよりゴージャスで派手です。
会場の雰囲気に合わせて選ぶことができますし、大きさも様々ですので贈る相手と会場に合わせて選ぶことができます。
スタンド花の予算は、2万~です。アレンジメントフラワーより少々高めですが、スタンドがあるため見た目は非常にゴージャスです。大きな会場で開かれる派手な個展などに向いています。
胡蝶蘭
祝いの花といえば!の胡蝶蘭も個展祝いの花にとても向いています。見ただけで胡蝶蘭であることが解る知名度の高さとゴージャスな花の雰囲気はお祝いにピッタリです。
そして、胡蝶蘭は花言葉もとっても素敵!胡蝶蘭の花言葉は「清純」「幸福が飛んでくる」と祝いにふさわしいものです。白い胡蝶蘭の花言葉は「純粋」、ピンクの胡蝶蘭の花言葉は「あなたを愛します」ですので、どの色を選んでも失礼には当たりません。
贈り物としては、白い胡蝶蘭が一般的ですが、贈る相手のイメージや個展のイメージでピンクを選ぶのもアリです。
胡蝶蘭は、根腐れと直射日光に注意すればいいので手入れも簡単です。胡蝶蘭は鉢植が多いので、再度咲かせる事は難しいため記載しないほうが良い気がします。個展の思い出とともに長く楽しめるのは、アレンジメントフラワーやスタンド花にはない魅力です。
胡蝶蘭は、様々な祝いの花として非常に好まれる花なので、迷った時には胡蝶蘭を選べば間違いありません。
胡蝶蘭の価格は、3万~程度です。お祝いの贈り物として胡蝶蘭を選ぶ場合最も多い価格帯は30000円になっています。小ぶりでリーズナブルなものから、大きくゴージャスなものまでたくさんの種類があるので、選ぶ楽しさもあります。
個展を開催する友人に贈る花を選ぶ時のポイント
雰囲気に合わせてセレクトする
個展とひとことで言ってもいろいろな個展がありますよね。会場の雰囲気や作品の雰囲気やコンセプト、空気感を壊さない花を選ぶようにしましょう。個展の主役はあくまでも作品であり、個展を開く方です。
個展祝いで花が悪目立ちすることがないように、個展の会場の空気感に馴染むものを選ぶのがマナーです。
個展の規模にも心を配る
個展は、必ずしも大きな会場で行われるわけではありません。こぢんまりした会場で行われる個展に大きなスタンド花を贈るとどうなるでしょうか。
小さな会場で大きなスタンド花が目立ってしまい、個展を台無しにしてしまうこともありますよね。
祝いの花が作品より目立つことはあってはいけないのです。個展祝いの花を選ぶときには、会場の大きさにも配慮が必要です。
贈るタイミング
個展祝いの花を贈るタイミングは、個展開催の前日がオススメです。特に大きなスタンド花を贈る場合には、当日は避けて前日までに会場に花が届くように手配するのがマナーです。
個展当日は、とても忙しくなります。そのような中で、大きな花をもって突然現れる!となるとお相手にとっては少々迷惑かもしれません。
せっかく花を贈るのですから、贈る側も贈られる側も気持ちよくスムーズに作業をしたいものです。
どうしても前日までの手配が難しいという場合は、最低でも個展が開かれる2時間前までには会場に花が届くようにしてください。
個展を祝う気持ちを花に乗せるためにも、余裕をもって個展に間に合うよう手配するようにしたいものです。理想的な日程で無理なく花を届けられるように、ゆとりをもってフラワーショップとの打ち合わせをして準備をするようにしましょう。
立札のマナー
個展祝いで花を贈る場合には、立て札をつけて宛名…つまり、贈る方のお名前を記載するのが一般的です。
誤字や脱字があるととても失礼に当たるので、しっかりとチェックをしましょう。立札はフラワーショップの方がつけてくださるので、正しい漢字をスタッフに伝えてしっかりと打ち合わせをしてください。
個展との相性は最悪!縁起が悪い花や贈り方とは?
避けたい花
祝いの花として適さない花は避けるのが無難です。
お供えのイメージが強い菊や花が首から落ちる椿、呪いという花言葉を持っているクロユリは祝いの花としてはNGです。
また、色味がなく真っ白な花だけでアレンジメントフラワーやスタンド花を作るもの避けましょう。
白いバラやカーネーションだけで真っ白なアレンジメントフラワーやスタンド花を作ると清楚で綺麗になりそうにも思えますが、真っ白な花だけで作られたアレンジメントフラワーやスタンド花などは死者をイメージさせますので、祝いで贈るのはNGです。
花束
花束は見た目もゴージャスですし、花を贈るときの定番中の定番いえるものですが、個展祝いには向いていません。
花束を貰った場合、贈られた方は花瓶を用意しなければならなくなります。もし、花瓶がない場合は、個展の会場に花を飾れません。
そして、花瓶の用意があるとしても、花束をばらして活けなくてはなりません。花を活ける際には、それなりのスペースと道具が必要ですので、贈られる側にとっては負担になることがおおいのです。
そのような負担を考えると、来客が多く何かと忙しい個展の際には迷惑かもしれませんよね。
アレンジメントフラワーやスタンド花など、手入れが簡単で見栄えもよいものがありますので、花束は避けることをオススメしまう。
手入れや片付けが大変な花
個展祝いの場合、個展が開かれている期間が過ぎれば会場から花を撤去することになります。開業や開店新築とはことなって期間が決まっているわけです。
多くの場合、会場はレンタルです。ですので、花粉が多い花、後片付けが大変な花、管理が難しい花は避けるようにしましょう。
そして、香りが強すぎる花も個展の雰囲気を壊してしまう可能性があるので、避けてください。個展の来客の中には、花の匂いが苦手という方もいらっしゃるかもしれませんので、香りが強すぎない花を中心にセレクトするのが無難です。
個展の運営や作品の邪魔になる花は避けるのが、贈る側の心意気というものです。主催者の負担にならずに会場の雰囲気を壊さず、そして、花やかさを添えてくれるものが、個展祝いの花の条件といえます。
まとめ
個展祝いの花には、アレンジメントフラワーやスタンド花、鉢植えの胡蝶蘭など、手入れが簡単なものがオススメです。
個展祝いの花を選ぶ場合は、個展会場の雰囲気や作品の良さを邪魔しないものを選ぶのがマナーです。お供えをイメージする菊や花言葉がよくない花は避けましょう。
できれば、個展の前日までに会場に届くように花を手配して、当日に主催者の負担にならないように、配慮をしてください。
